インプラントQ&A Faq
インプラントQ&A
インプラント治療は外科手術が必要なうえに、時間も費用もかかるため、さまざまな疑問や不安を感じると思います。よくある質問をまとめましたのでご参考になさってください。
インプラント治療は誰でも受けられますか?
成長途中のお子さまの場合は、インプラント治療によって骨の成長を止めてしまう可能性があるため治療を受けられません。
また、大人の場合は、年齢や全身の健康状態を考慮する必要があります。手術に耐える体力がない方、全身疾患があり安全に手術を受けられない方などには、インプラント治療を行なえません。
インプラントは何年くらいもちますか?
10年を一つの目安として、15〜25年もつケースもあります。特に気をつけなければならないのが、インプラント周囲の炎症や上部構造の破損です。セルフケアと定期的なメンテナンスを継続すれば、より長くインプラントをもたせることにつながります。
金属アレルギーは大丈夫ですか?
基本的には心配いりません。インプラント体の材料「チタン」は金属ではあるものの、人体との親和性が高く、人工関節などにも使われます。金属アレルギーが出る可能性はほとんどありませんが、気になる場合にはアレルギー検査をお受けになることをおすすめします。
インプラントによって体に悪い影響が出ませんか?
インプラント体の材料「チタン」は人体との親和性が高く、腐食しませんので、体への悪影響についてはそこまで心配しなくても大丈夫です。また、チタンの埋め込みによってCT検査やMRI検査に影響が出るようなこともありません。
インプラントにするとどれくらいの力で噛めるようになりますか?
天然歯に近い噛む力を取り戻すことができます。入れ歯やブリッジはほかの歯や歯肉を固定源とする一方で、インプラントは人工歯根があるため、強い力で噛めるようになるのです。また、顎の骨とくっついているため噛んだときにずれるようなこともなく、自分の歯で食べ物を噛む感覚を得られます。
見た目でインプラントだとわかりますか?
インプラント治療では審美性も重視していて、ほかの歯に色味や形を近づけて上部構造を作製することが可能です。そのため、天然歯に非常に近い見た目になり、インプラントであることが目立ちません。ただし、将来的に歯肉が退縮した場合には、土台部分が見えてしまうことがあります。
インプラントの手術は痛くありませんか?
インプラントの手術では局所麻酔を使用します。麻酔分野に精通した医師が担当するため、
手術中の痛みが心配という方もどうかご安心いただければと思います。また、手術に対する恐怖心が強い場合には、静脈内鎮静法を用いてウトウトとしたリラックス状態で手術を受けることも可能ですのでご相談ください。
インプラント手術の際は入院が必要ですか?
全身麻酔ではなく局所麻酔を用いた手術となりますので、基本的に入院の必要はなく、手術当日に帰宅することができます。静脈内鎮静法を用いた場合には、車や自転車の運転は控えていただきます。
入院は不要ですが、歯肉を切開しているため、インプラント手術後は注意が必要です。手術後は激しい運動・飲酒・喫煙・長風呂をお控えください。
手術後に痛みや腫れはありますか?
インプラントを埋め込む手術の後は、抜歯したときと同じような痛みを感じると思いますが、処方する痛み止め薬で抑えられる程度です。腫れに関しては、手術直後に症状が出るケースや、2日後に腫れてくるケースなど個人差があります。
骨を増やす手術を受けられた場合には、手術後に腫れやすいといえます。痛みや腫れが気になる場合は遠慮なくご相談ください。
治療期間はどの程度かかりますか?
埋め込むインプラントの本数や、骨を増やす処置の有無、虫歯や歯周病の有無などにもよります。インプラントと骨が結合するまでに多くの時間が必要となり、治療期間の目安としては3ヵ月〜7ヵ月程度です。一般的には下顎のほうが骨密度が高いため、治療期間の短縮を図れます。
インプラント治療に健康保険は適用されますか?
健康保険は必要最低限の治療を平等に受けられる制度です。天然歯に近い機能性と審美性の回復が可能なインプラント治療は、健康保険が適用されず自費治療になります。
自費治療は、保険適用の治療よりも高額になるものの、医療費控除の対象になります。税務署へ申告を行なえば、医療費の負担を軽減できます。
治療できない場合もありますか?
糖尿病・脳疾患・心疾患・肝臓疾患などがある方は、かかりつけ医の了承を得ている場合でも、安全のために治療をお断りするケースがあります。また、妊娠中の方や顎の骨の状態が適さない方なども、インプラント治療を行なえない場合があります。
そのほか、虫歯や歯周病が進行しているなど、口腔内の衛生状態が悪い場合には、先にそちらの治療を優先していただきます。
手術後のお手入れ方法について教えてください。
インプラント自体は人工物のため虫歯になりませんが、お手入れを怠るとインプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。基本的には天然歯と同じように、歯磨きやフロスなどを用いてお手入れを継続していただきます。吉野デンタルクリニックでは、患者さま一人ひとりに合ったお手入れ方法をお伝えします。
もし失敗したら、と思うと不安です。
失敗するリスクを0に近づけるためには、適切な歯科医院を選ぶことが重要です。患者さまに寄り添う姿勢・実績・知識・技術・院内設備など、安心して治療を任せられる歯科医院を選んでほしいと思います。当院では、患者さまと二人三脚で治療を進めますので、ご不安なことは何でもご相談ください。
インプラントの治療費は高くないですか?
インプラント治療が高額な理由としては、まず健康保険が適用されないことが挙げられます。また、歯科治療のなかでも難易度が高いため、精密な治療を実現するためには、高額な機器や材料が必要になるほか、歯科医師の知識・技術の向上のための投資も欠かせません。どうしても高額になりがちですが、医療費控除の対象となるため、申告を行なえば医療費の負担を軽減できます。
インプラント治療にともなう一般的なリスク・副作用
- 機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
- 高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
- 手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
- 手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
- 手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
- 手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
- インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
- 毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
麻酔薬の使用にともなう一般的なリスク・副作用
- 歯肉に塗布する表面麻酔や、一般的な歯科治療で歯肉に注入する浸潤麻酔は保険診療となります。インプラントによる治療などの自費診療(保険適用外)で笑気吸入鎮静法、静脈内鎮静法、全身麻酔を行なう場合は自費診療となり、保険診療よりも高額になります。保険診療となった場合も、高額になることがあります。これらの麻酔法を保険診療で行なうには治療内容など条件がありますので、詳細は歯科医師にご確認ください。
- 表面麻酔薬の使用により、じんましんやむくみなどを発症することがあります。
- 浸潤麻酔の使用により、アドレナリンの影響で血圧上昇や動悸などを発症することがあります。高血圧症や心臓疾患のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
- 笑気吸入鎮静法の実施により、ごくまれに効果が切れたあとの吐き気や嘔吐、末梢神経障害が現れることがあります。
- 静脈内鎮静法の実施により、薬剤による影響や全身疾患との関連から重篤な副作用を引き起こすことがあります。持病のある方は注意が必要なので、事前にお申し出ください。
- 全身麻酔により、吐き気や嘔吐、肺炎、アナフィラキシーショック、悪性高熱症などを発症することがあります。また、誤嚥性肺炎を起こすことがあるため、治療前日24時以降は絶食いただいています。
- そのほか、麻酔薬の影響ではなく緊張状態や麻酔注射時の疼痛により起こる脳貧血により、悪心、吐き気、手足の震え・痺れが起こることがあります。
- 麻酔効果が切れるまで口の中の粘膜や唇の感覚が麻痺しているため、唇を噛んだりやけどなどをしないよう、食事は避けてください。
- アルコールにより血流が良くなり、出血・腫れ・痛みが増してしまうことがあるため、飲酒は避けてください。
骨造成にともなう一般的なリスク・副作用
- 機能性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- 外科手術が必要となります。
- 手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
- 治療後、骨がしっかりと作られるまで3~6ヵ月の治癒期間が必要です。
- 歯周病の方、心疾患や骨粗鬆症など内科的な疾患のある方は、骨造成治療が適さないことがあります。
- 口腔内の衛生状態の悪い方、顎骨が足りない方、免疫力や抵抗力が低下している方、歯周病発生リスクの高いとされる糖尿病の方、喫煙する方は、すぐに治療できないことがあります。
- 日常的に服薬しているお薬などが治療に影響することがあります。
- サイナスリフト・ソケットリフトの処置にあたり、上顎洞膜が破れる可能性があります。その場合、手術後に抗生剤を服用して感染を予防し、膜が自然に治癒するまで待ちます。
- 体の状態や細菌感染により、骨補填材と骨とが結合しない場合があります。この場合、原因を取り除き、ご希望があれば再治療を行ないます。
- 骨の成長途中であるお子さま(おおよそ18歳未満の方)、妊娠中の方は治療が受けられません。