インプラント治療コンセプト Concept
インプラント治療指針
-
01
天然歯を
できるだけ残す -
02
継続できる
噛み合わせを
構築する -
03
それをサポート
できるように
的確に最低限の
インプラントを
使用する
インプラント治療を前に何よりも優先すべきは、ご自身の歯で食事をとれるようにすることです。
そのため、まずは歯をできるだけ残すために歯周病治療を検討します。
そして、歯の噛み合わせ全体をチェックし、噛み合わない場合は状態が悪い被せ物がないかなど原因を探ります。
そのうえで、必要最小限のインプラント治療を行なうための治療計画を設計します。
インプラントは、両隣にある歯に負担をかけることがありません。
インプラントを、天然歯を守り良い噛み合わせを維持するサポート的な役割と位置づけ、治療指針を立てています。
インプラント治療に
本当に必要なこと
インプラントの成功は
手術の成功ではなく、
良い状態を長く
維持していけることです
インプラント治療は、無事に手術を終えるだけではなく、良い噛み合わせを長く維持してこそ本当の成功だと考えています。そのためには、歯科医師が治療計画の道筋をデザインし、実施できる能力を身につける必要があります。
また、担当の医師と患者さまとの信頼関係も欠かせません。長い工程を経るインプラント治療では、患者さまのお悩みやご希望に耳を傾け、常にコミュニケーションをとれる体制を整えることが大切だと考えています。
インプラントは、
なぜトラブルが多い?
インプラントの
トラブルは、
体に無茶を
させることで
起こります
リスクやデメリット
についての
十分な説明が
ないことも
理由のひとつです
「安い・早い」は
あり得ません
体のもつ
「ルール」に
従うことが、
成功につながります
インプラント治療をめぐる
トラブルの増加
インプラント治療は優れた補綴治療のひとつだと考えています。
近年、インプラント治療を実施する歯科医院が多くなりました。その結果、「手術後に痛みや出血が止まらない」「麻痺が残った」などといった、患者さまにとって受け入れがたいトラブルも増えています。
このようなトラブルが起こる原因としては、インプラント治療に関するリスクが患者さまに十分に伝えられていないことや、体に無理を強いるような治療方針を立てていることなどが挙げられます。
そのため、歯科医師のインプラント治療に対する姿勢・知識・倫理観に、厳しい目が向けられていると感じています。
患者さまと共有すべきこととは
吉野デンタルクリニックの院長は、インプラントの技術が日本に伝わった当初から研究を始めました。なかでも、インプラントの素材であるチタンについては、骨と結合するメカニズムについてより詳しく学びました。その結果、インプラントは理にかなった手術であると、科学的根拠をもって確信するに至りました。
一つひとつの手順を踏んでいけば、インプラントは長期にわたって天然歯のように噛める義歯になるものです。しかし、インプラント治療では、顎の骨のほか、糖尿病などの全身疾患、歯を喪失した原因など、あらゆる角度から検討する必要があります。そうした条件下によっては、チタンがいくら体にやさしい素材だとしても、治療後の回復に時間がかかることもあります。
そのような可能性を患者さまと共有しなかったことが、トラブルの一因なのではないかと思います。
インプラントを
正しく認識していただくために
当院ではそうしたトラブルを防ぐため、治療前にインプラント治療がどのようなものであるか細かいところまでご説明します。メリットだけでなくデメリットやリスクについてもお話ししますので、ご納得いただいたうえで手術をご検討ください。
患者さまに正しい認識をもっていただくこと、そして歯科医師が体に負担がかからない治療を実施し、インプラントを長持ちさせることが、この治療の本分であると考えています。
インプラント治療にともなう一般的なリスク・副作用
- 機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
- 高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
- 手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
- 手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
- 手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
- 手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
- インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
- 毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。